子どもに伝えたいこと・・・・
2013年 03月 02日
二人とも女の子だ。
一人は今度高校生となり、もう一人は中学生になるが、どこの子も同じなのかも知れないが、上はやたらとしっかりしていて、自分で進んで勉強もしている。
しかし 下の娘はだらだらですでに人生にまじめに取り組んでいないようなところがある。
まあ 小学生であったのでそれも仕方がないとも思うが、別に比べるわけではないがどうしても上の娘を見ると大丈夫か?と疑問を感じる。
しかし、結局のところ彼女の人生は彼女が決めるしかない。
親としてやってやれることなどたかがしれているのが現実だろう。と、思う。
いつも言っていることであるが、私はたいした人間ではない。
でも 大人として多少君より知っている事はある。
それに、小さいかった頃より、いつも出張や海外駐在で十分に家に入れなかった事は大変申し訳なく思っている。
そんな私が君に伝えたい事は・・・・
私が知っている世界などたかが知れている。
でも、少しその事を伝えたい。
世界には、たくさんの人がいる。
そしてたくさんの生活がある。
毎日の食事に困っている人もたくさんいる。
それは 今の君の生活からは考えられないことであるのは良く分かっている。
しかし そんな現実が実はごろごろと転がっていることは理解してほしいと思う。
そして、日本ではそれほど感じないことであるかも知れないけど、一歩日本を出ると学歴も非常に大切なファクターだ。
何も学歴をどうしても身につけろとは言わない。
しかし 聞いて欲しい話がある。
例えばある国では、日本で言う中卒、高卒、大卒であるかで大きな待遇の違い、選べる仕事の違いや給与の違いが発生する。
その違いは日本の比ではなく、それぞれの間に軽く倍程度の差が生まれている。
そして、学歴のない人達は、一日に12時間以上働いても高学歴の人の給与にはとても追いつかない世界もある。
もちろんその世界においても、一部の人たちは学歴を超えて活躍しているが実際のパーセントから言うとそれは奇跡に近い数字である。
大切なのは、奇跡は奇跡であり、通常起こらないから奇跡なのであるということだ。
そして 奇跡を掴むにせよ多くの人は、何らかの努力をしている。
結局、努力はどこかで必要となって来る。
君が将来どんな生き方をするのか?まだ想像もつかないが、現実の世界は漫画とは違い、奇跡などまず起こらない。
一日12時間以上働いて、苦しい生活を選ぶのもそれは君の人生だから否定はしない。
しかし、それは長年にわたり若い頃勉強をする以上の努力と忍耐が必要となる。
勉強がしたくても出来ない人もたくさんいる。
今ははっきりと話せないが、売春しか選択のない状況に陥る人もたくさんいる。
それは産まれたところの違いで、それが君や私の運の良さなのかもしれないけど・・・・
それが、人生と言うものではないかと思う。
確かに、日本にずっといる限りそんな極端な状況は起こらないかも知れない。
でも、頭の片隅にだけでも覚えておいて欲しい。
人はいつか努力をしなければならない時がくる。
それが早いか、遅いかだけの違いであり、明らかに若い頃努力をしなかった人達の方が将来においてたくさんの努力や苦労を強いられる事になる。
君は親の僕から見ても才能豊かな子どもであると思う。
どうか その才能に溺れずに自分をしっかりと見つめて生きて欲しいと思う。
私自身たいした人間ではないことは十分に良く分かっているし、君に与えられるものなど君の人生にとって、ほんの少しであると思う。
そして、そのほんの少しが、私が見た「世界の現実」である。
いつか 君が私と同じ世界を見る機会がくるかも知れない。
学歴など全てではない。
必須でもないと思うけど、ただ努力を惜しんでいるだけでは自分の未来は切り開けない事は理解して欲しいと思う。
どうか自分自身をしっかりと見つめて、自分らしく輝いた人生を送って欲しい。
ー愛する娘へー